橋やトンネルなど「私たちの暮らしを支える社会基盤」(インフラ)は耐用年数が長く、丈夫で壊れにくいと思われていますが、実は最近、高度成長期に造られた構造物の老朽化が一斉に進んでいます。今ある構造物の寿命を延ばし、これから造るものの耐久性を高めることが、時代の課題となっているのです。
われわれの研究は構造物を診るドクターにたとえられます。たとえば劣化した橋の状態を調べ(診察)、その原因を探り、必要な対策を提言します(診断)。著しい劣化により架け替えを余儀なくされた橋はその一部を持ち帰って解剖し、原因を究明します(病理解剖)。実直に構造物(患者)と向き合う、その先にあるものは健全で持続可能な社会。「ロハスなインフラが、ロハスな人間社会を守る」と考えています。